東京でのコインランドリー活用術:スーツケース暮らしの洗濯ガイド
ガイドブックにはあまり書かれていない実用的な話から始めます。スーツケースひとつで暮らしていると、コインランドリーは一週間の小さな拠り所のひとつになります。短期滞在のアパートやシェアハウスには洗濯機はあっても乾燥機がないことが多く、カプセルホテルにはどちらもなく、湿気の多い東京の夏に部屋干しは分の悪い戦いです。街のコインランドリーはそれをまとめて解決してくれます。たいてい徒歩5分圏内にあり、一度使い方が分かればもう考えることもなくなります。
うれしいのは、東京のコインランドリーは清潔で安全、そしてパターンさえ分かればほとんど説明不要なところです。使うのに日本語はいりません。必要なのは、小銭と時間、そしてちょっとしたマナーの感覚だけ。このガイドはそのためのものです。
街はありふれた機械にこそ表れます。東京のコインランドリーは静かで明るく、さりげなく気配りが利いている。それだけで、この街のことがだいたい分かります。
東京のコインランドリーとは
看板に出てくるのは「コインランドリー」という言葉です。多くは無人で、長時間営業か24時間営業、夜でも安心できる明るさに保たれています。マンションの合間や駅の近く、コンビニの隣や下にあることも多いです。マミーやフジコインランドリー、Balukoといったチェーンが見分けられるようになりますが、同じように使える個人経営の店もたくさんあります。
中には、いくつかのサイズのドラム式洗濯機が並び、高温のガス乾燥機が別にあり、洗濯から乾燥までを一気にこなす一体型の機械が置かれていることもあります。たいてい壁に両替機があり、小さな作業台があり、洗剤を持っていなくても買える使い切りタイプの自販機があります。新しめの店では、小銭に加えてICカードやスマホアプリに対応していることも増えました。
料金の目安と所要時間
料金は機械のサイズや地域で変わるので、あくまで目安として見てください。標準的な洗濯は数百円程度、乾燥機は8〜10分でおよそ100円といった時間区切りの課金が多く、洗濯乾燥一体型はまとめて済む分だけ高めです。ふつうの一回分を洗ってしっかり乾かすと、だいたい数百円から千円ちょっとの範囲に収まり、最初から最後まで1時間から1時間半ほどかかります。
この1時間をどう使うかが計画のポイントです。多くのノマドは洗濯を作業ブロックとして扱います。洗濯を回している間に近くのカフェやコンビニへ歩き、メールに返信したり通話をこなしたりして、乾燥機が止まる頃に戻る、という具合です。新しいチェーンの中には、終了時にアプリで通知してくれるものもあり、そうなると洗濯はほとんど意識せずに済む用事になります。
使い方の手順
流れはどこでもほぼ同じです。空いている洗濯機に衣類を入れ、扉をしっかり閉めます。最近の機械の多くは洗剤が自動で出るので、その場合は自分で入れる必要はありません。自動でない場合は、自販機の使い切り洗剤か手持ちのジェルボールを入れます。コースが選べるなら選び、小銭を入れるかカードをタッチしてスタートします。
乾燥は、衣類を乾燥機に移し、時間を選んで小銭を入れながら進めます。東京のガス乾燥機は高温で速いので、思っているより短めの時間から始め、まだ湿っていたら足すのがコツです。終わったら、小さな案内があれば糸くずフィルターを拭き、洗濯物はすべて持ち帰ります。
中には完全な一体型もあります。一度入れて一度払えば、乾いた状態で戻ってこられます。一回あたりの料金と時間は高めですが、途中で戻る手間が省けます。忙しい作業ブロックの合間に回すなら、その分の価値はあります。
みんなが気持ちよく使うためのマナー
東京の共有スペースは静かな気配りで成り立っていて、コインランドリーも例外ではありません。タイマーをかけ、終わったら早めに戻りましょう。その機械を待っている人がいることが多いからです。着いたときに終わった洗濯物が入っていたら、数分待つのは概ね許容されますが、他人の洗濯物を出す人はほとんどいません。カゴを置いて1時間いなくなり、機械を「予約」するのはやめましょう。
作業台は次の人のために空けておき、糸くずや空の洗剤袋は持ち帰り、待っている間に通話するなら声を落とします。どれも大きく貼り出されてはいませんが、その場の空気はすぐに伝わってきます。それに合わせられることが、ここで心地よく暮らすことの一部です。
コインランドリーを使わない選択肢
コインランドリーは基本ですが、唯一の選択肢ではありません。1時間を使いたくないなら、多くの街に洗って畳んでくれるクリーニング店があり、一部のコインランドリーには当日仕上げの預かりサービスもあります。スーツやコート、デリケートな衣類なら、高温のガス乾燥機よりきちんとしたクリーニング店のほうが安心です。そして部屋に洗濯機がある場合でも、コインランドリーは何より「乾燥」のために知っておく価値があります。6月の梅雨や真夏の湿気の中では室内では何も乾かず、ガス乾燥機の20分が、さっぱりした服と、なかなか取れないかすかな生乾き臭との分かれ目になります。
よくある質問
洗剤は自分で持っていく必要がありますか? たいていは不要です。最近の機械の多くは洗剤が自動で出ますし、そうでない機械にも壁の自販機に使い切りの洗剤があります。好みのものがあるなら、手持ちのジェルボールを数個持っておくと安心です。
コインランドリーは夜遅くまで開いていますか? 長時間営業や24時間営業の店が多く、夜でも明るく安全に保たれているのが一般的です。営業時間は入口に掲示されているので、決めつけずに最寄りの店を確認してください。
小銭がなくても支払えますか? 最近は増えています。新しいチェーンは交通系ICカードや独自のスマホアプリに対応し、非接触決済が使える店もあります。古い個人経営の機械は今も小銭のみのことがあるので、100円玉と10円玉を少し持っておくと役立ちます。